一般社団法人日本造血細胞移植学会 The Japan Society for Hematopoietic Cell Transplantation

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15. 移植後長期フォローアップ外来

最終更新日:2018年5月17日

移植後長期フォローアップ(LTFU)外来とは?

移植後には、感染症やGVHDだけでなく、時間が経ってから身体の様々な臓器から発症する「晩期合併症」が起こることがあります。これらを予防したり、早い段階で発見して適切な治療やケアにつなげたりするために、移植が終わった後も、定期的に検査や診察、生活指導などを受けていただくことが必要になります。このような移植後に必要な外来での継続的な診療・ケアを「移植後長期フォローアップ外来」として行っている施設が多くなりました。

「移植後長期フォローアップ」は英語で言うと「Long Term Follow-Up」(長期間のフォローアップ)となり、省略して「LTFU(エルティーエフユー)外来」という名前で呼ばれることもあります。

LTFU外来の費用

LTFU外来を開設しているほとんどの施設が「造血幹細胞移植後患者指導管理料」という診療報酬を算定しています。これは、造血幹細胞移植を行った患者さんへの適切な外来支援体制を設けて、移植後に生じる感染やGVHD、晩期障害を予防したり対処したりすることに対する加算です。算定している施設では、指定された条件に合う医師、看護師、薬剤師が配置され、専門外来を運営しています。

診療報酬点数は1回300点(3割負担の方で900円)で、1か月に1回だけ算定されます。同じ月の2回目以降の受診ではこの算定はありません。

様々な移植後の問題に対応するLTFU外来

LTFU外来は、移植が終わって退院した後の患者さんやご家族を対象としています。施設毎に異なりますが、同種移植後の患者さんすべてを対象としているところが多く、LTFU外来について医療者から説明し、理解を得たうえで受診していただく施設が多いようです。LTFU外来は、血液内科や造血幹細胞移植科などの主治医の外来とは別の専門外来として設定されています。LTFU外来を主に担当する医療者は、LTFU担当の専門医師である施設、日本造血細胞移植学会が主催する研修を修了した看護師である施設、それらの両方が担当する施設があります。

LTFU外来受診のタイミングは、移植後日数を目安に、およそ6か月後や1年後などの節目を決めて受診していただく場合と、日常生活で困ったことや対処しなければならない症状などが生じたときに必要に応じて受診していただく場合とがあります。それぞれの患者さんの移植後の時期や体調、合併症の状態などに応じて、看護師からの生活指導を中心に行ったり、検査を追加して他の診療科を受診してもらったりするなど、受診のタイミングを考慮しています。施設ごとにタイミングの設定は異なりますが、だいたいの目安は図に示す通りです。

施設によって、体制は様々ですが、移植を担当した主治医だけでなく、LTFUを専門に担当する医師や、LTFUを担当するための専門的な研修を修了した看護師、移植患者さんに関わった経験をもつ薬剤師や栄養士など、様々な職種が協力し合って、患者さんやご家族が安心して移植後の生活を送れるようにチームで支援しています。

(下の)グラフは、国立がん研究センター中央病院のLTFU外来を受診された患者さん方から看護師が受けた相談の件数を示したものです。感染予防、GVHDに関すること、免疫抑制剤の終了や調整とそれに伴う生活指導、社会復帰やリハビリテーション、いろいろな症状や新たに生じる合併症、気持ちのつらさや不安、ご家族の立場で思うこと、など多岐にわたるものでした。このように、移植後にいろいろなことが起こったとしても、LTFUに関わる多職種のチームが一緒に考えて、対処していきます。

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